8月11日から断食(プアサ)が始まりました。
断食月 というのは、10日の夜から始まり、この夜からタラウィー(断食月の間、イシャーのあと行われる、夜の礼拝) も始まりました。
私が住む地域では、この「断食入り」の日に、墓参りに行ったり、ランガール(礼拝所)に食べ物を持ち寄っての共食儀礼があったりと、ジャワらしい、生活と密着した行事があります。
儀礼には、APEMという蒸しパンのような菓子(タペというキャッサバの発酵したものを用い、酵母の役割をしているので不思議な酸味がある)も並びます。
この菓子は、死者に祈りを送る儀礼(死後40日とか100日の)のときにも登場します。
この断食入り行事のことをMAGENGAN(マグンガン)といい、
カンプン(都市の路地の住宅密集地、庶民のまち)や田舎の村の人々は、
「今日はマグンガンですねえ(saiki mangenanー)」と声をかけあい、家族みんなで準備するのだそうです。
しかし、都会では、こんな伝統行事をおこなっていない家庭のほうが多いと思います。
私も昨年まで知りませんでした。
断食入りの日、市場で、いつもは見ないAPEMがたくさん売られているので
どうして??と思い、人々に聞いて、初めて知りました。
ジャワの「断食入り」の雰囲気って、「彼岸の入り」や「お盆の入り」にちょっと似ています。
私はひとり、「お彼岸のおはぎ」や、「お盆のなすやきゅうりの動物」 を思い出します。
(不謹慎でしょうか)
ジャワ人の生活には面倒な行事がいっぱい、
でもそれを律儀に続けている人々がいます。
尊敬すべき存在です。